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ココロ争奪戦

君と戦う五題
2.争奪戦





「今のは絶対俺の勝ち!」
「いーや、絶対僕の勝ちだよ!」
 飽きないなぁ、と呟きながら、愛は二人の少年を交互に見る。
 その足元に転がるのは、小さなビー玉。

 これを、コツン、とぶつけて、先に陣地から出てしまった方が負け。そんなゲーム。

「僕の勝ちだよー!」
 ・・・が、少しその勝ち負けに問題があるようだった。

 ・・・というのも。

「だいたいっ!同じ色にする方が悪いんだろー!?俺が先にこの色のビー玉を買って貰ったんだからな!」
「どっちが先に買ったなんてわかるわけないじゃんか!僕はこの色が好きなんだからね!」
「なんだとー!?」
「なんだよっ!?」
 ギリギリ、とお互いを睨み付ける二人。愛は、大きく息を吸い―――

「いい加減にしてよっ!」

 びっくりした目で、少年二人は愛を見つめる。
「大体!あたしが誰を好きになるかなんて誰にも決められないんだよ!?分かってるの!?」
 それにあたしは景品じゃないんだからッ!一息に言い切り、大きく肩で息を吸う愛を見て、一旦二人はお互いを見ると、小さく呟いた。
「・・・ごめんなさい」
「・・・ごめんな」
 愛は二人を交互に見つめ、にっこり笑い返した。
「・・・あたし、二人とも大好きだもん」
 そう言い残し、ぴょんと座っていたダンボールから飛び降りると、「じゃあね!」と先に走って去っていく。

 ・・・二人とも、大好きだもん。

「・・・邪魔なんだけど、お前」
「兄ちゃんの方が邪魔だよ」

 ・・・それがまた火種を生むとは、知らない。





ほのぼの・ギャグ・ラブ・バトルでどーだっ!(笑
大好きですよー。一人の子を巡って兄弟喧嘩。大好き。
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